【注目記事】大麻を日本で1番わかりやすく解説!【大麻初心者向け】

ヘンプ生地とは?服や車の部品にも使われている環境に優しい素材

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Tくん

ヘンプは麻のことだから、ヘンプの生地は麻の生地ということ?

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Cちゃん

ヘンプ生地って最近よく聞くけど、どんな良さがあるの?

本記事ではこのような疑問を解決します。

ヘンプ生地は、大麻草から作られる生地です。

しかし、麻の生地とヘンプの生地は少し違います。

ヘンプ生地とは何か、どうやって作られるのか、ヘンプ生地の特徴や製品について以下より詳しく解説していきます。

ヘンプの生地って大麻から出来ているの?

ヘンプ生地は、大麻草から繊維を取り出して作ります。

しかし、幻覚作用や気持ちが高揚する「ハイ」と呼ばれ状態を引き起こすTHCという成分は入っていません。

大麻草のうち、THCのレベルが0.3%以下(EU諸国では0.2%以下)のものが「ヘンプ」と呼ばれ、0.3以上のTHCレベルを持ったものが「大麻・マリファナ」と呼ばれます。

つまり、ヘンプと呼ばれる大麻草は合法で、ヘンプ生地やヘンプ生地を使った製品も、もちろん合法的に購入することが出来ます。

大麻が非合法とされる理由となっている成分、THCについての詳しい記事はこちらを読んでみてください。

ヘンプ生地の長い歴史

ヘンプ生地は新しく海外から入ってきたものではなく、日本で長い間使われてきました。

大麻草は日本に古代から自生しており、縄文式土器の名前の由来となった土器につけられた縄模様は麻の縄であると考えられています。

また、初詣などで神社に行った時、拝殿の外でお参りするかと思います。

その時、鈴を鳴らすために縄を揺らしますが、この時の縄(鈴緒・すずのお)は、大麻で作られています。

神道では大麻は神様が宿る草であり、神聖視していました。

そのため、しめ縄などの聖域を囲む縄、神官の衣装なども大麻で作られています。

また、神社で神主さんが左・右・左と降るお祓いの道具は「大麻」とかいておおぬさと言います。

このように、ヘンプやヘンプ生地は神道には欠かせない素材として、日本では太古の昔から重宝されてきたという歴史があります。

縄文時代から続く日本での大麻の歴史をもっと知りたい人は、こちらを読んでみて下さい。

麻はヘンプ生地ではない?

このように昔から日本で使われているヘンプ。

ところが、海外から似たような植物繊維を使った生地が入ってきたことや、日本で大麻の栽培が少なくなったことなどから、「麻=大麻、ヘンプ」という図式が崩れてきてしまいました。

その結果現在では、「麻」というのは総称になり、大麻に似ている繊維が取れる植物のことをもっぱら麻と呼んでいます。

以下のように、現在「麻」と名前についている植物とその繊維からできた生地にはいろいろあります。

生地の原料となる麻・大麻(たいま・アサ科)‥ヘンプ生地

・亜麻(あま・アマ科)‥リネン生地

・苧麻(ちょま・イラクサ科)‥ラミー生地

・黄麻(こうま・シナキノ科)‥ジュート

「麻」からできる生地には様々ありますが、製品表示で「麻100%」とあった場合、実は、ヘンプ生地ではありません。

麻と表示できるのはリネンとラミーです。

ラミー生地はあまり耳馴染みがないかも知れませんが、リネンは聞き覚えがあると思います。

ヘンプ生地は「指定外繊維(ヘンプ)」と表示されます。

また、上記の表にあるジュートとはコーヒー豆を入れるようなアサ袋の生地です。

これらの他にも麻にはいくつかの品種があり、生地としては使われることは少ないですが、綱引きの縄に使われるサイザル麻などがあります。

ヘンプ生地はどうやって作られる?

ここで、ヘンプ生地の製造過程を紹介します。

【栽培】産業用大麻農家が大麻を栽培します。茎の部分の繊維がヘンプ生地になります。

【収穫】花が咲いた後、実がなる前に収穫します。実がついてしまうと繊維が硬くなる傾向にあるので実がなる前に刈り取ってしまう必要があります。

【水に浸す】細菌や化学物質の力を借りて、大麻中のペクチンという成分を分解して繊維をバラバラにします。約10日間水に浸したり、露がついて濡れたままの大麻を地面に3〜6週間置いて時々回転させたりする方法があります。

【破砕】ブレーカーと呼ばれる溝付きローラーがついた機械に茎を通します。

【採繊】繊維を茎から取り離します。大麻の茎の皮の部分に、ヘンプ生地になる食物繊維が入っており、芯の部分は異なった場面で使われる資材となります。

【解きほぐし】

取り出した繊維についた余分なものを取り除き、織布のために整えます。

この段階で、リネンなどのもとになる亜麻では全体の10~20%が取り除かれますが、大麻では50%以上が生地にするには固いなどとの理由で使用不可とされます。

一本一本、分離された繊維は並行に並べられ、太い棒のようなスライバーと呼ばれる状態にされます。

【ロービング】スライバーを補足して撚りをかけ、精紡機にかけられる状態になるように繊維の強度を向上させ、回転するボビン(糸巻)に巻き付けます。

【紡糸】紡糸プロセスには、乾式と湿式があります。一般的には、より細い糸を製造するためには湿式紡糸が良いとされています。

【織布】紡がれたヘンプ繊維の糸を使ってヘンプ生地が織られます。

以下のYoutubeの動画は、オーストラリアの、ヘンプ繊維を出荷している工場のものです。

ロービングという工程の前段階までがこの動画では見られ、生地を作るためには、この後、引き伸ばしながら撚りを加えて糸にする過程が待っています。

参考:Ministry of Hemp

ヘンプの生地が注目されている理由

多くの工程と職人の手を経て作られたヘンプ生地は、その柔らかさ、肌触りの良さが特徴ですが、それ以外にも世界中から注目され始めている理由があります。

ヘンプ生地は地球に優しい

地球温暖化がますます叫ばれるなか、ヘンプ栽培は地球環境への負荷が非常に少ないので、サスティナブル(地球環境を保全しつつ産業の持続が可能)な素材として注目されています。

ヘンプは、冷帯・温帯・熱帯を問わず、世界のどこでも育ちます。

痩せた土地でも生育するだけでなく、生育が早く3ヶ月程度で収穫ができます。

肥料はあまり必要ないですし、農薬もいりません。

また、ヘンプは輪作が可能な植物です。

農業では、輪作という、同じ土地に同じ植物を植え続ける方法を避けることがあります。

土地を休ませないと痩せてきますし、害虫や病気が発生しやすいという理由からです。

しかし、ヘンプは同じ土地を繰り返し使っても問題なく育っていきます。

ヘンプ生地は耐久性が高い

生地の耐久性は、いくつかの指標があります。

破れ難いか破れやすいか、ということだけではなく、洗濯をした時にダラダラに伸びてしまわないか、紫外線からのダメージに強く、変色しにくいかということも生地の耐久性です。

実験の結果、ヘンプ生地は紫外線に強く、強力性や伸度に飛んでいることが分かっています。

植物繊維から作られた生地は強力性と伸度が比較的高い傾向にありますが、ヘンプを綿と比較すると引っ張り強度で8倍、耐久性で約4倍の強度があります。

また、密な目で織られた場合の紫外線防止率は95%

洋服だけではなく、ロープなど屋外で使われるものに劣化しにくいヘンプ縄が使われるのもこのためです。

参考:Hempfabric-organic

ヘンプ生地は吸湿、発散性に富む

ヘンプの繊維は構造が中空となっているため、高い吸湿、吸汗性があります。

吸収率は24%、発散率は100%です。水分をよく吸い、乾きやすいということです。

抗菌性も高く99%です。

ヘンプの特徴

・地球に優しい

・柔らかく肌触りが良い

・耐久性が高い

・紫外線カット率が高い

・劣化しにくい

・吸収・吸湿率が高い

・発散性に富む

・抗菌性が高い

参考:MOLFO SHOP

ヘンプの生地が使われている製品

ヘンプ生地は、服などの衣料品をはじめ、汗などの湿気や水分を吸収し、乾きやすいことからシーツなどの寝具、そして布おむつとしても使われています。

また、大手のスポーツメーカーのアディダスは、期間・数量限定で、毎年ヘンプで作ったランニングシューズを売り出すことで知られています。

ヘンプ生地を使った服のブランドなどを知りたい場合は、こちらの記事をチェックして見て下さい。

ヘンプはアパレル用の生地だけでなく、ヘンプから取れる繊維を使ってファイバーボードという建築材料や断熱板なども形成できますし、ガラス繊維と混ぜることによって、ヘンプの繊維を使った強化プラスチック複合パネルを作ることが出来ます。

この複合パネルは車の部品として使用でき、すでに、アウディ、BMW、メルセデス、ポルシェ、クライスラー、GM、ホンダ、三菱などの一部の車種では使われています。

ヘンプ生地にもデメリットはある?

このように素晴らしいヘンプ生地にも、デメリットはあります。

最も大きなデメリットはその値段です。

ヘンプ生地を作る過程で紹介しましたが、より肌触りのよい生地を作ろうとすると、50%以上が固すぎて使えないとして、ロスが出ます。

そのロスを計算しながら、より品質の良い生地を作るための糸を生成する必要があります。

もともとヘンプ農家の数はそれほど多くないので競争がほとんどなく、製造工程でのロスと手間が、そのまま価格として跳ね返ってくるのです。

また、日本ではヘンプの栽培は非常に少なく、すべてのヘンプ素材は中国などの海外に頼っています。

そのため、その国の人件費の高騰、輸送のための石油価格、国際為替の変動に大きな影響を受けます。

これからヘンプ生地の良さがもっと一般的消費者にも浸透し、大勢に受け入れられるようになれば価格も下がってくる可能性がありますが、まだまだ先の話になりそうです。

まとめ:機能性が高いヘンプ生地はこれから要注目!

ヘンプ生地は、柔らかいのにダメージに強く、長期にわたって使用できる生地です。

夏には汗を早く吸って乾き、菌の繁殖を防いで匂いのもとを抑え、紫外線をカット。

そして冬には、早く乾かすことで体温が逃げるのを最小限に押さえ、着る人を暖かく保ってくれます。

こんなに優秀な生地の素材となるヘンプは気候を問わず、痩せた土地でも早く育つ植物です。

まさしく、これから最も注目が集まる素材がヘンプ生地だといえるでしょう。

本記事が大麻を再考する機会になれば幸いです。

JAPANABIS編集部

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