【注目記事】大麻を日本で1番わかりやすく解説!【大麻初心者向け】

日本で大麻を法律でどう扱うべきか、海外の事例を基に考える

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Tくん

海外では大麻が合法化されているけど、日本では違法だよね

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Cちゃん

日本では、このまま大麻を違法化しておくべき?

大麻というと、大抵の人は麻薬というイメージがあるが故に、半ば反射神経的にネガティブな印象を抱くと思います。

こうした印象は、主にメディアの報道や世間的な風潮、教育などを通して定着したものですが、一方では海外で進む大麻合法化について日本でも議論される機会が増えました。

大麻は、適切に使えばリラックス効果ストレス解消などの多くの利点がある他、大麻が高い医療効果を持つことが研究でも証明されており、医療大麻の合法化は世界的な潮流になっています。

日本と海外とでは、およそ大麻に対するイメージが真逆であり、そのせいで医療効果などの大麻が持つポジティブな側面が日本で話題になりにくいことは、この国が抱える課題の一つです。

日本で大麻はこのまま違法化すべきなのか、それとも他に選択肢はあるのか?

本記事では、様々な国が法律で大麻をどう扱っているかを紐解きつつ、大麻の適切な扱い方について考えていきます。

大麻は法律でどう扱うべき?

日本で、大麻が法律的だけでなく社会的にも規制されている要因として、国内でのドラッグまん延率が諸外国と比べて著しく低いことが挙げられます。

下記で説明しますが、日本は米国や欧州と比べてドラッグの流通量が極めて少なく、普通に生活をしているとドラッグの話題に触れる機会は殆どありません。

このため、日本は麻薬中毒者が少ないというポジティブな結果を生み出している反面、殆どの人がドラッグに対して無関心、もしくは殆ど何も知らない、無知の状況です。

こうした姿勢は、大麻について殆ど無理解のまま拒絶するという考えにつながっていますが、そのせいで様々な不利益が生じていることを知ることが大切です。

日本で大麻が話題になりにくい理由

日本で大麻の理解が進まない理由として、日本では大麻を経験する人が極めて少なく、大麻について詳しく知る機会が殆どないことが挙げられます。

米国と比べるとその差は歴然で、統計では同国で大麻がまだ違法だった時代ですら、400万人近い米国人がほぼ毎日大麻を常用しており、大麻の生涯経験率は4割を超えます。

一方の日本では、大麻関連の摘発事件は増えているものの、警察庁によると2018年の大麻検挙者数は3,578人と極めて少数です。

また、大麻以外のドラッグを挙げると、例えば米国で消費されるコカインは2009年に157トンと世界一であると、UNODC(国連薬物犯罪事務所)はWorld Drug Report 2011で指摘しています。

一方、日本で押収されたコカインは2016年に113キロです。

米国はドラッグによる死亡者が最も多い国であり、他にはカナダ、スペイン、ロシア、イギリスなどが含まれますが、こうした国の多くでは嗜好用大麻が合法化されています。

つまり、大麻合法化の主な要因として、中毒性や致死性が高いハードドラッグと比べて危険性の低い大麻を合法化することで、ハードドラッグの流通を未然に防ぐという目的が挙げられます。

違法化によって生じる長所・短所

こうした事情を見ていくと、日本はドラッグのまん延率が極めて低いため、ハードドラッグの浸透を防ぐという目的では大麻合法化は難しいことが分かります。

また、大麻といえども100%安全とは言い切れません。

WHO(世界保健機構)は大麻がもたらす害として、学習・記憶などの認知機能の低下や、注意力や運動機能の低下、また呼吸器の疾患や胎児への害などを挙げています。

このため、決してリスクが無い訳ではない大麻を、麻薬中毒者が少ない日本であえて合法化する必要があるのか、という疑問が湧きます。

しかし、大麻は様々な面でポジティブな効果をもたらすことが、近年の研究で分かっています。

その最たる例が医療大麻で、一説では大麻が250種類以上もの疾患に対して治療効果を持つと言われています。

また大麻は、適切に使えば健常者にもストレス解消やリラクゼーションなどの様々なメリットがあり、こうした大麻が持つ正の側面を完全に無視すべきではないとも言えます。

海外での大麻合法化にどう対応すべき?

大麻に関する研究はおもに海外で進んでおり、大麻の有効性を証明するエビデンスは増え続けています。

例えば、2019年に発表された研究では、大麻由来の医薬品ナビキシモルス(Nabiximols)が多発性硬化症に効果があると述べており、同疾患にともなう疼痛や痙縮、膀胱の過活動、またモルヒネでは効果のないがんの疼痛にも作用します。

ナビキシモルスはサティベックス(Sativex)という商標名でも知られており、米国や欧州で医療大麻を合法化した国17ヵ国で認定されています。

また、2007年には大塚製薬がサティベックスの米国での独占販売権を獲得していますが、日本では発売されていません。

理由は、同医薬品は大麻由来の成分であるTHCとCBDを用いており、日本ではTHCが違法成分として扱われているためです。

医療大麻に関して日本で話題になったのは、2016年に末期がんの男性が治療目的で大麻を違法使用して逮捕された事件です。

被告は、大麻の使用は憲法が保障する生存権の行使であり、大麻が症状改善に役立ったと主張するも、判決を待たずに死亡しています。

このように、大麻について理解せずに「ダメ、ゼッタイ!」という言葉だけに捉われていると、海外で進む大麻合法化の潮流に乗り遅れるだけでなく、病気で苦しむ人を救う機会すら逃がすことになります。

法律での大麻の扱い方は様々

大麻の法的な扱いというと、違法化か合法化の二択しかないイメージがありますが、実はそれ以外にも複数の選択肢があります。

実際に法律で大麻を合法化するのはリスクが伴い、例えば合法化すると大麻使用に関する行為を罪に問えないため、社会に悪影響を及ぼすのではないかといった懸念があります。

しかし、大麻を認可した国すべてが合法化している訳ではありません。

医療大麻のみを合法化したり、大麻使用の罰則を軽減したり、条件付きでの使用を黙認するなど、国によって様々です。

嗜好用大麻を合法化する場合

大麻合法化の最たる例は米国やカナダで、これらの国では法律で大麻使用が合法的に許可されています。(米国は州ごとに大麻が合法・違法かの違いはありますが)

上記でも述べた通り、これらの国ではハードドラッグのまん延がひどく、そのため法律を改正してでも大麻を認可すべきという主張が通りやすい国々です。

もちろん、合法国でも大麻に関して一定の規制があり、例えばカリフォルニア州では1日に買える大麻は1オンス(約28グラム)以下と定められており、大麻を吸った状態での運転は禁止です。

また、大麻草の栽培は州ごとに異なるルールを設けており、例えばオレゴン州では4本までの自宅栽培が可能で、ワシントン州では医療目的以外での栽培を禁止しています。

医療大麻のみを合法化する場合

現時点で嗜好用大麻を合法化した国は6ヵ国のみですが、医療大麻を合法化した国のほうが多数で、現時点で23ヵ国あります。

これらの国では嗜好用・医療大麻の両方を認可するケースもありますが、中には嗜好目的での大麻を禁止したまま、医療目的のみでの使用を認めるケースがあります。

例えば、2019年にはタイと韓国が医療大麻を合法化していますが、両国とも嗜好用大麻は禁止しています。

特に韓国は日本よりもドラッグの規制が厳しく、合法国での大麻使用が発覚した場合でも検挙の対象になります。

医療大麻のみの合法化はおそらく最も安全性が高い選択肢で、こうした医療大麻の合法化は世界中で進んでおり、北米、南米、欧州、オセアニア、中東、アジアと世界の全地域が含まれます。

非犯罪化(規制緩和)の場合

この他、大麻を合法化せずにグレーゾーンを取っている国も多数あり、こうした大麻非犯罪化国はフランスやドイツなどの欧州を中心に11ヵ国あります。

基本的には、法律では大麻を違法として定めたまま、罰則を大幅に軽減する、もしくは条件付きで大麻使用を認める非犯罪化という選択肢です。

非犯罪化は国によって捉え方が異なり、それぞれの国が独自のルールを設けています。

代表例がオランダで、同国ではハードドラッグの流通を抑えるために1970年代から大麻を非犯罪化しています。

オランダというと、コーヒーショップで大麻が売られていることで有名ですが、実は同国の法律では大麻を違法薬物として指定していますが、一つの店舗につき購入量を5グラム以下に制限した上で大麻使用を黙認しています。

また別の例として、ブラジルでは大麻を所持・使用しても検挙されませんが、ボランティア活動への参加や罰金などの軽度の罰則が課されています。

国ごとに異なる大麻の扱い方

このように、国によって事情や政策が異なるがゆえ、それぞれの国が大麻に関して異なるルールを設けています。

以下では、大麻をどう扱うべきか考える際に参考になる国、また独自のルールを設けている国について解説します。

フランス

欧州は大陸国が大半であるがゆえ、ヘロインやコカインなどが中央アジアやアフリカ経由で流入しやすい環境です。

このため、欧州のドラッグ汚染率は極めて高く、2012年にはドラッグの過剰摂取によって同地域で6,100人の死者が出たという報告があります。

中でもフランスはドラッグのまん延率が高く、大麻使用者も欧州で特に多い国ですが、同国は大麻を含めてドラッグには厳しい規制を設けていました。

大麻使用に関しては禁固刑1年や、罰金3,750ユーロ(約46万円)を課していましたが、2018年に法改正をして大麻使用に関する罰則を大幅に緩和しています。

法改正後は禁固刑を廃止し、また罰金の大幅な引き下げをしていますが、主な理由として警察の負担軽減を挙げています。

ドイツ

ドイツは1992年と早い段階から大麻を非犯罪化しており、個人使用が目的であれば少量の大麻所持が認可されています。

州ごとによって所持できる大麻の量が異なりますが、首都ベルリンであれば15グラムまで、それ以外の州では6グラムまでと規定しています。

また、2017年には法律で医療大麻を合法化しており、医療大麻を提供するための公的機関も設立しています。

デンマーク

デンマークでは、医療目的を除いて大麻は基本的に違法薬物として指定しています。

しかし、首都コペンハーゲンにあるクリスチャニアという自治区では、大麻の使用や販売が公然と行われており、警察も黙認しています。

クリスチャニアはヒッピーの楽園と呼ばれており、住民らが独自のルールに基づいて運営しています。

同地域では大麻はOKですが、ハードドラッグは禁止というルールです。

デンマーク有数の観光地としても知られているクリスチャニアは、いわば大麻の使用を例外的に認めている特区のような扱いです。

フィリピン

フィリピンはアジアの中でも特にドラッグの規制が厳格で、麻薬の密売や使用によってこれまでに数千人が殺害された程です。

しかし、医療大麻には肯定的な姿勢を見せており、2019年には「思いやりのある医療大麻」という法案を可決しています。

同法案によって医療大麻が合法化され、同国の麻薬取締局の認可を受けた医師らによって、患者に大麻が処方されています。

まとめ:法的な大麻の扱い方は複数ある

大麻というと、違法か合法かの2つしか選択肢がないイメージがありますが、実は医療大麻のみの合法化や非犯罪化など、多数の選択肢があります。

国によって大麻の規制ルールは異なりますが、多くの国では特に医療大麻の可能性に注目し、日本よりもドラッグ規制の厳しい国々ですら医療大麻を導入しています。

それぞれの国が大麻をどう扱っているかを知ることで、世界的に進む大麻合法化の潮流に日本がどう対応すべきか、様々なヒントが見つかると思います。

このほか、大麻について全般的にもっとよく知りたい方は以下のページをご覧ください。


本記事が大麻を再考する機会になれば幸いです。

JAPANABIS編集部

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