【注目記事】大麻を日本で1番わかりやすく解説!【大麻初心者向け】

大麻免許の取り方と日本の大麻産業の歴史【北海道に大麻特区】

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Tくん

大麻って免許があれば栽培できるの?

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Cちゃん

日本にも大麻産業があるって本当?

大麻というと、殆どの人は麻薬としてのイメージが先行するが故に、アブなくて不健康なものと捉えがちです。

また、昨今の海外で進む大麻合法化や、HipHop文化の影響などで、大麻は外国からもたらされたものというイメージが強いかもしれません。

しかし、大麻の活用途は嗜好物だけではないこと、また大麻は古来より日本の文化と深く結びついてきたことはご存知でしょうか。

実は、大麻は繊維や食品などの様々な目的で活用されてきた歴史があり、日本では縄文時代から大麻を衣服の素材や食品として用いてきました。

こうした産業用大麻は、プラスチックやコンクリート等に替わる新たな素材として、また天然素材ゆえに環境に優しいなどの理由で、近年では世界的に注目を集めています。

日本の伝統文化である大麻産業

意外かもしれませんが、日本の歴史を紐解くと、大麻は長きにわたって庶民の生活や伝統行事などの様々な部分に活用されてきました。

大麻は縄文時代から戦後間もない頃まで日本の主要作物として位置付けられ、糸や繊維、袋などの様々な素材として活用されてきた歴史があります。

こうした大麻産業は今なお日本に根付いており、現在でも少数の大麻農家が存在しますが、高齢化や規制の厳しさなどによって、徐々に衰退しつつあるのが現状です。

産業用大麻とは

世間一般でいう大麻とは、いわゆる乾燥大麻のことを指し、具体的には大麻草のつぼみ(=バッズ)の部分を指します。

このバッズを燃やすとTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分が多く抽出され、THCを摂取すると高揚感やリラックス感、食欲刺激などのハイの効果があります。

しかし、産業目的で活用される大麻草から抽出されるTHCは極めて少量で、基本的にはTHC濃度が0.3%以下と、向精神作用が殆ど無い大麻を指します。

こうした産業用大麻はおもに「麻(アサ)」「ヘンプ」と呼ばれることも多く、大麻やマリファナといった呼称とは分けて考える見方が主流です。

大麻は日本の伝統的な作物

日本で産業用大麻が用いられてきた歴史は遥か1万年前の縄文時代にまで遡り、現代に至るまでほぼ全ての日本史を通じて大麻が登場します。

縄文時代の遺跡からは大麻の種が出土されており、縄文人たちは大麻を用いて糸を作る技術を生み出し、大麻を素材にした布で衣服を作っていました。

また、時代が下って奈良時代になると、大麻は詩の題材としても登場します。

日本最古の歌集である万葉集には、こんな歌があります。

麻衣 着ればなつかし 紀の國の 妹背の山に 麻蒔く吾妹
意:麻の衣を着ると、妹背山で麻の種を蒔いていたあの女の子を懐かしく思い出す

また江戸時代には、大麻は市民生活の至るところに浸透しており、下駄の緒や漁網、米袋の素材、また社寺での宗教儀式でも大麻が用いられていました。

明治時代には政府が公共事業として大麻栽培を奨励し、特に北海道ではその当時国内で消費される大麻のうち75%が生産されていました。

北海道の大麻特区については以下の記事をご覧ください。

このため、戦後に施行された大麻取締法では、麻薬目的での大麻は禁止したものの、その当時大麻が日本の主要作物であったため、産業用大麻の栽培は例外的に認可しています。

25,000もの分野で活用できる大麻

戦後間もない頃までは、大麻が主要な素材として重宝されていましたが、やがてプラスチックなどの化学繊維の普及によって産業用大麻のニーズも減っていきました。

しかし、プラスチックによる環境汚染や石油などの天然資源の枯渇が懸念されるようになり、これらの資源に替わる新たな素材として、産業用大麻が再び注目されています。

一説では、産業用大麻の用途は25,000種類以上あると言われており、衣類、燃料、医薬品、美容、食品、紙、建材など様々です。

例えば、大麻を用いた建築材は湿度・温度の調節機能に優れ、耐火性が高いこと、また防虫効果もあるため、コンクリート等に替わる建材としても活用が見込まれています。

この他、大麻を用いたオイルや石鹸、シャンプーなどの美容品には、脂肪酸や食物繊維、ミネラルなどの体内で作れない天然成分が多く配合されています。

海外では産業用大麻の規制緩和が

こうした産業用大麻の可能性は、近年とくに海外で注目されており、欧州では90年代から産業用大麻の栽培に関する規制緩和を行っています。

2000年には欧州での産業用大麻関連のコンソーシアムEIHA(European Industrial Hemp Association)が設立され、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ等38ヵ国が加盟しています。

また、米国でも2018年に産業用大麻に関する規制緩和が可決され、大麻栽培をより自由に行うことで大麻の産業活用を促進すると共に、農家の収入向上も見込まれています。

一説では、欧州全土のうち約12%の土地で大麻を栽培すると、地球上で消費される全ての紙を賄えるようになるとも言われており、産業用大麻の栽培や活用はこれから世界規模で拡大しそうです。

大麻免許を取得するには

日本では大麻の所持、栽培、譲渡行為は禁止されていますが、産業利用目的であれば国の認可を受けて大麻栽培が許可されます。

しかし、日本で大麻栽培者になるには非常に多くの手間を要し、事前に綿密な計画を組んだり多くの書類を提出する必要があるなど、参入障壁は極めて高いのが特徴です。

また、現在では規制の厳しさの他にも、高齢化や、世間の大麻に対するイメージなどによって大麻栽培者の数は減少しつつあり、伝統産業である大麻産業の衰退を危惧する声もあります。

産業用大麻の栽培は合法

大麻取締法の第二条では大麻取扱者について記載しており、産業用途もしくは研究目的であれば大麻栽培を認可すると規定しています。

産業用途の場合、繊維もしくは種子を採取する目的のみであれば大麻栽培者として認可され、また大学などで大麻を研究する目的であれば大麻研究者として扱われます。

ただし、両者とも専用の大麻取扱者の免許が必要になり、栽培はあくまで法律で規定された範囲内での目的のみで認められています。

大麻取扱者とはいえ、仮にもし吸引や売買などの目的で大麻を用いれば、違反行為として見なされます。

免許取得には大きな手間が

大麻栽培者として免許を取得する場合、まず各都道府県の薬務課、もしくは保健所で申請書を記入します。

申請に際しては様々な書類を提出する必要があり、具体的には以下が挙げられます。

・医師の診断書(本人が大麻を含めて麻薬中毒でないことを証明するため)
・セキュリティ計画書(盗難を防ぐため)
・栽培場所を記した平面図
・栽培場所の地図
・大麻の栽培目的、使用目的を記した計画書
・大麻の販売計画書
・大麻草の、使用する部分以外の処分に関する計画書

栽培者免許を取得するには、上記で挙げた書類すべてを提出する必要があり、どれ一つとっても準備に多大な時間と手間を要します。

衰退する日本の大麻産業

戦後、大麻取締法によって産業用大麻にも厳しい規制が設けられたため、新たに大麻栽培者になる人は殆どいないのが実情です。

戦後間もない頃までは日本でも大麻産業が盛んで、戦後で最も栽培者が多かった1954年には約3万7,000人がいましたが、半世紀後の2014年には35人まで減っています。

それまで下駄の緒や麻袋の素材として使われていた大麻も、ビニール袋やプラスチック製の頑丈な糸などの普及によって、その必要性が減ったことも理由として挙げられます。

このため、神社などの宗教的儀式や、様々な伝統行事において使用される大麻の大半は、現在では中国からの輸入、もしくは化学繊維への置き換えが進んでいると言います。

大麻産業を復活させる取り組み

しかし、日本の伝統産業である大麻産業の衰退を危惧する声もあり、国内の大麻産業を復活させようとする取り組みもあります。

代表的な例が北海道で、北海道の北見市は2008年に産業用大麻特区として認定された他、2014年には一般社団法人北海道ヘンプ協会が設立されています。

北海道は長らく日本の大麻産業の中心地だったこともあり、国内で最も産業用大麻に注力する地域として、日本の大麻産業の復活のカギを握る重要な地域です。

特に最近では、日本でも合法成分のCBD(カンナビジオール)を用いたサプリメントが流行りつつあり、これらは産業用大麻から抽出されたCBDを用いています。

ゆえに、CBDや建築材、美容品などの新たなニーズに伴って国内での大麻産業が息づく可能性もあり、嗜好用・医療大麻以外に、産業用大麻も要注目の分野です。

まとめ:伝統である大麻産業に必要なもの

もっぱら日本では麻薬として見なされて危険視される大麻も、その歴史を紐解くと日本の歴史と密接に関わっています。

特に、産業目的では日本は伝統文化から一般庶民の生活にまで大麻が浸透しており、万葉集にも大麻を題材にした詩が登場するほどです。

近年になって産業用大麻の重要性が世界的に注目されており、このことは衰退傾向にある日本の大麻産業にも復活のきっかけをもたらすかもしれません。

本記事に登場したTHCやCBDなどに関してより詳しく知りたい方は、下記の記事も併せてご覧ください。

本記事が大麻を再考する機会になれば幸いです。

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